工夫が必要な訪問介護の際の持ち物

介護にまつわるお役立ちグッズ事典

訪問介護の必需品と工夫

同じ介護の仕事と言っても、施設で行う場合と、利用者の自宅を訪れて介護サービスを提供する訪問介護とでは、仕事の内容に違いがあります。訪問介護ならではの仕事に対応するための持ちものや工夫とは、どのようなものなのでしょうか。実際にヘルパーとして働いている人の例と併せて紹介します。

訪問介護の必需品と工夫

3つの必需品

訪問介護では基本的に、ヘルパーと利用者が1対1で過ごす時間がほとんどです。もし利用者がいつもと違う様子であったりわからないことがあった時にも、他の職員がすぐ側にいるわけではないので助けを求めることができません。こういった場合には自己判断をせず、すぐに事業所に連絡する必要があります。また、仕事の終了時刻にも報告の連絡をしなければならないため、携帯電話は必需品の1つです。
利用者の自宅で行う仕事内容は多岐に渡ります。食事の支度や掃除もあるので、エプロンも必需品と言えます。掃除用のエプロン、食事用のかっぽう着、と分けておくとなお良いでしょう。
1人のヘルパーが仕事を終えたあとにまた別のヘルパーが訪問する場合や、曜日などによって担当のヘルパーが異なる場合には、必ず申し送りを行わなければなりません。そのためにボールペンも持ち歩く必要があります。

その他に気を付けておきたいこと

排泄物の処理や洗いものなどを行う際にゴム手袋もしくは使い捨ての手袋があると良いでしょう。また、利用者の自宅に上がるので替えの靴下を持っている人や、自分用のお茶や水などを持っている人もいます。これらの持ちものについては資格取得の際に学びますが、実際に働き始めてみると他にも必要なものがあることに気が付くようです。
ヘルパーのAさんは、手鏡を持ち歩いています。疲れた顔をしたまま利用者と接することの無いように、自分の顔をチェックしているそうです。また、髪の乱れなどにも気を付けているとのことです。Bさんは、ごみ袋を持っています。汚れたおむつなどを捨てる際には新聞紙を床に敷きその上に置いて包みますが、新聞紙だけでは床に汚れが染みてしまう可能性もあるため、ごみ袋を敷いてから新聞紙を敷くようにしているそうです。また救命救急術を学び、人工呼吸を行えるようにマウスピースも持ち歩いているとのことです。

利用者の「安心」に配慮する

何度も顔を合わせるとは言え、利用者がヘルパーに対して絶対的な安心感を持っているとは限りません。また、認知症などの影響で精神的に不安定な場合もあります。そのため、訪問介護の際に持っていくバッグは毎回同じものにすると良いようです。大きすぎないものを選び、中身を出し入れする際には利用者の見える場所で行います。そうすることで「何かを盗まれた」と誤解される可能性が低くなり、利用者にとってもヘルパーにとっても安心です。

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